2019年のボートレースで賞金ランキング3位につけた選手といえば、アラフィフボートレーサー、吉川元浩選手。
30代前半のボートレーサーが台頭してくる中、まだまだ若い者には譲らないという意地を見せつけてくれたシーズンでもありました。
ここでは「ゲンコー」こと吉川元浩選手について紹介していきます。
22歳からボートレーサー転身を成し遂げた天才
吉川元浩選手は1972年生まれで兵庫県出身のボートレーサーです。兵庫県の工業高校を卒業後、兵庫県内の建築会社に就職をしていましたが、阪神淡路大震災を被災。
当時の会社の同僚にボートレーサーへの道を進められ、当時年齢制限ギリギリだった22歳にしてボートレーサーの道を志します。全国モーターボート競走会連合会本栖研究所を受験し、一発で合格を決め、キャリアをスタートさせるのです。
吉川選手のレース戦歴
22歳という当時の年齢制限ギリギリで競艇学校に入った後は努力を重ね、本栖リーグ戦の勝率は79期ナンバーワンとなる7.63を記録し卒業。
初出走は1996年の尼崎競艇場で開催された一般競争でしたが、一走目でいきなりの1着デビューを果たします。1997年の4月には初優出を果たし、1999年丸亀競艇場でデビュー初優勝を飾りました。
更に翌年の2000年に開催された近畿地区選手権でG1初制覇を果たし、ここまでは順風満帆なボートレースキャリアを積み重ねていきます。
2001年の5月に開催された浜名湖競艇場開催の笹川賞でSG初優出を果たすものの、5着に沈み、その後に2007年までの長い間、SG戦未勝利という苦しい期間を過ごすことになります。
長いトンネルを抜けたのが2007年、福岡競艇場で開催された第22回賞金王決定戦に初出場します。
トライアル初日からバツグンのパフォーマンスを披露し、優勝戦では1号艇を獲得します。当然ともいうべき一番人気となり、重くのしかかるプレッシャーの中、インから1マークを先マイし念願のSG初戴冠を果たすことになりました。
賞金王決定戦初出場で初戴冠は、第一回大会の彦坂以来、史上二人目という快挙であり、競艇予想がハズれた人も含めボートレースファンの心に大きな感動を呼びました。
前半戦ぶっちぎりの成績を残した2019年シーズン
2019年シーズンは、前期こそ130出走中43の1着を誇り、勝率7.95の好成績を残していた吉川。
優出9回、優勝6回と圧倒的な強さを見せつけていたシーズンのスタートでしたが、徐々に失速。後期は優出4回、優勝2回留まることになりました。
後期の成績だけでも、他の選手と比較すると立派な結果と言えますが、吉川ファンの中では後期の成績では物足りなさを感じたというのが本音と言えるでしょう。
苦労人だからこそSG戦に強さを発揮する
前述にも触れたように順風満帆なボートレースキャリアから一転、6年もの長い間、最高峰レースであるSG戦では惨敗を喫していた吉川選手。
そこから血のにじむような努力を積み重ね、現在ではSG戦では無類の強さを発揮する選手としてボートレースファンから愛される存在となりました。
2019年シーズンの成績を見ても、SG戦出場節数7度に対して、1着数は脅威の17回。勝率は8.45という高い数値をたたき出しています。競艇予想にも使える立派なデータです。
アラフィフの年齢に達しながら、未だに進化を続け、ここ一番の重要レースで結果を出し続ける。
吉川元浩がボートレースファンの心を掴んで離さず、レース予想で人気になる理由が垣間見えますね。
吉川元浩の2019年度ベストレース
吉川選手の2019年シーズンは3月の尼崎で開催された伊丹市施行65周年記念競走の優勝で幕を明けましたが、競艇予想の参考にするには、ベストレースをチェックしておくことをおすすめします。
キャリアが長いため、過去のレースまで含めると伝説級のレースを数多く披露してくれている吉川選手ですが、ここでは2019年シーズンにフォーカスしてベストレースを紹介しましょう。
SGボートレースクラシック
準優勝戦において唯一の逃げを決めて勝ち上がりを決めた吉川が1号艇を獲得し、臨んだ優勝戦。
トップタイミングで飛び出す最高のスタートを見せ、予想どおり持ち前の機力を発揮し磐石のレース展開を披露します。
馬場のまくりを見事に躱し、セーフティリードを確保した安定感ある走りを見せつけ、11年ぶりのSG制覇を果たしたレースは必見です。
1号艇で出場するときは競艇予想の特に展開面でイメージしやすいでしょう。
SGボートレースオールスター
3月のクラシックを制し、好調の吉川。準優勝戦3本勝負は全てイン逃げを見せつけて決着をし、クラシックに続き優勝戦1号艇枠ゲットに成功します。
内から5艇がスローとなる単騎ガマシの隊形でのスタート。気合いのスリットを放ち、他艇に有無を言わせずイン速攻を決めた吉川が瞬く間に逃走状態に入り、圧巻のSG連覇を達成しました。
人気ボートレーサー吉川選手のまとめ
2019年シーズンは11年ぶりのSG制覇、その後のSG連覇と絶好調の前期を終えて、賞金王の大本命とも目されていた吉川元浩選手でした。
後半戦で失速をしてしまいましたが、賞金ランキング3位は立派な成績であり、2020年シーズン以降もアラフィフボートレーサーの舟券を予想しているボートレースファンは少なくないのではないでしょうか。
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